デザイナーを目指す青年

 絵画教室の一コマです。本日の彼は21歳学生。将来はゲーム・デザイナーになりたいと考えているそう。デザインについて専門的な教育を受けたことが無いという彼は「デザインの基本はデッサンだ」と耳にしたが、どうして良いか分からない…という事から今回の訪問に至りました。

 聞けば全くの未経験。という事は初回が大事!って事でコチラも力が入ります。一般的にデッサンは「できる事なら避けたい」「する必要がないなら、できればしたくない」と、どうしても敬遠されがち。比較的デッサンが好きなボクとしては「入りも大事!」なので、今日は彼にとっていかにして後につなげられるデッサン教室にできるかがボクに課せられた最大のテーマである。

 まずはモチーフの選定から。初日の今日はデッサンにおける鉛筆の扱いに慣れてもらいたいところ。筆圧を変えることで濃淡を変えたり、寝かせてみて線の太さを変えてみたり等々。なので、あまり複雑な形状のモチーフをリクエストするのは意味がない。できるだけシンプルな形状のモチーフを彼の前に置いてみた。
 立方体(石膏)・円柱(石膏)・ティッシュボックス・テープ台…。

 そして彼がチョイスしたのは「立方体」。これぞ、ザ・ファーストモチーフ。ナイス・チョイスです。先に記した鉛筆の扱いに加え、ハッチングの向きについても知ってもらいたかったので、その点についても伝えやすいモチーフでもある。

 姿勢であったり、モチーフとの距離感であったり。まずは最低限を伝えスタート。デッサンは時間をかけて上達するもの。時間をかけてとは数時間という意味ではなく、週単位、月単位、年単位…。そういった意味。
 画面に対して小さいか…。とかは今回はスルー。なんせ今回が初のデッサン。違う、違う違うと言っては後につながる訳がない。デッサンと言いながら、えんぴつ画の側面もある。楽しくないと。

 まじめな彼は、終了間際になっても熱心に質問をくれた。ケント紙にもたくさんメモを残していた。彼は絶対上達する。ぜひ夢を叶えてほしい。